らんつーたーほっほつぁいと

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▲Rathausprunksaal in Landshut▲

写真はLandshut(ランツフート)のRathaus(市庁舎)にある、Rathausprunksaal(ラートハウス・プルンクザール)の様子です。

Prunksaalとは「豪華な広間」という日本語になるのだと思いますが、その通り内部はたくさんのシャンデリアに飾られており、Prunksaalに入るとその美しさに目を奪われます。ただ「豪華」というのとは少し異なり、そこに贅沢な感じや、はでやかな感じはなく、どちらかというと厳かな雰囲気が漂っていると私は感じます。シャンデリアは確かに多いですが、かといって眩いほどの明るさではなく、どちらかというと暗く感じます。それは、内装が壁も床も椅子のどれもごげ茶色の木から出来ているもので統一されているからでしょうか。写真ほどの明るさを現地では感じないと思います。

LandshutのこのRathausは、Altstadt(旧市街地)の中心地にあります。Rathausの歴史は古く、1380年までその起源を遡ることが可能です。したがってこのRathausは建物自体に見るべきところがたくさんあるのですが、中でもとりわけ見ておいてもらいたいのがこのPrunksaalです。

というのも写真では分かりにくいかと思いますが、Prunksaalの壁には絵が描かれているのです。その壁画のテーマはLandshuter Hochzeit(ランツフートの結婚式)です。1880年に描かれたものです。

1475年に行なわれたこの結婚式はBayern-Landshut(バイエルン-ランツフート)の公爵Ludwig IX(ルードヴィヒ9世)の息子Georg(ゲオルグ)と、当時のポーランド王Kasimir IV. Jagiello(カジミェシュ4世)の娘、Hedwig Jagiellonica(ヘドヴィヒ・ヤギローニカ)との間で行なわれました。

このLandshuter Hochzeit、このRathausの壁画だけでなく、現代においてもその様子をうかがい知ることが可能です。というのも4年に一度、同名のLandshuter Hochzeitという祭典がこのLandshutで行なわれているからです。

4年に一度Landshutで行なわれるこの祭典は夏の4週間に渡って繰り広げられます。最初にこの祭典Landshuter Hochzeitが行なわれたのは、1903年のこと。当時は145人の市民が参加して行なわれたそうです。Landshuter HochzeitではGeorgとHedwigが結婚した年齢に併せて、Landshutの住民から19歳の男性と18歳の女性がそれぞれGeorg、Hedwig役として選ばれ、この祭典の中心人物となります。

祭典の間4回ある日曜日には、この二人を中心として、RathausのPrunksaalに描かれているような結婚式のパレードが執り行われます。パレードに参加する人はおよそ2000人。その全ての人々が当時の衣装に身を包み、町の中心地であるAltstadtなどを練り歩きます。その様子はまるで中世にタイムスリップしたかのようだといいます。

Landshutという町は人口60,000人ほどの町ですが、この期間中この町を訪れる人は500,000以上に及ぶそうで、大変なにぎわいを見せるそうです。

このLandshuter Hochzeitでは上記のパレード以外にも、舞踏劇や、その当時の音楽の演奏、また夜には演奏会もあると聞きます。

image00078.jpgそれらLandshuter Hochzeitに関する催し物のなかで、パレードと並んで人気があるのが騎馬試合らしいです。置いてある人形を馬に乗ってかけてきて槍で突くものや、同じくかけられた輪を槍で突き取るものがありますが、中でも人気があるのが、鎧に身を固めた騎士が、手に持った槍でお互いを突いて勝敗を決めるものです。

中央にある柵に向って、中世の鎧を身につけた騎士が馬に乗って走っていき、同じように柵の向こうからこちらに来る騎士の胸をめがけて槍を突く試合です。全部で6人いる騎士のうち一番優秀な成績を収めたものには、Hedwig役から栄誉を承ることが出来るのです。

私はまだLandshuter Hochzeitを実際に見たことはないのですが、Landshutを尋ねた際に、この騎馬試合で使う鎧を実際に見せてもらったことがあります。この鎧、中世の鎧を再現しているというのもありますが、この競技自体がもちろんとても危険な競技なので頑丈に出来ているらしく、重さは43kgほどあるとのことでした。特に首や肩に掛かる負担は大きいらしく、その保護のために下には何重にもパット入りの下着を着けると教えてくれました。

利用する槍はもちろん本物の槍ではなく、木製でした。長さ3.8mほどあるとのことです。直径は太いところで15cmはあったかと思います。この槍、一本の丸い棒から出来ているのかと思いきや、いくつかの木を組み合わせて作られています。というのも、突いたときに槍が一本の木からできていると折れないことがあるらしいのです。騎馬試合では、うまく相手の胸を槍で突くと、その槍は折れるようになっているらしいのです。折れることにより衝撃を吸収し、相手に与えるダメージを軽減できるのだとか。実際の騎馬試合ではないので、相手にダメージを与える必要はないとのこと。もっともだと思いました。自動車のボディみたいなものでしょうか。試合に使われて折れた槍も見せてもらいましたが、確かにいくつかの木を組み合わせて出来ていました。柔らかい木と堅い木をうまく組み合わせて折れやすくしています。

騎士が鎧を着るだけでなく、馬も鎧をつけるのですが、馬はこの競技のために飼われているものではないので、鎧をつけることになれていなければ、試合にも慣れていません。そのため試合場の雰囲気に驚いてしまって、思ったように操れないこともあるとか。ただでさえ思い鎧をつけて手には槍を持っているので、馬の扱いはとても難しいらしいです。また競技出てくれる馬を探すのも一苦労だと仰っていました。

image00079.jpgこの鎧について説明してくださった方は、実際にこの騎馬試合に出ている方でした。200cm近くある大きな方でしたが、特に体格が大きくなくても騎士にはなれるそうです。彼は父親がこの騎馬試合の騎士をやっていたのを子供の頃から見ていて、父親が引退したから跡を継いだといっていました。その父親は彼よりも小さい(といっても185cmぐらいらしいですが)ので、身体が小さくても問題はないとのこと。ドイツ人的には「小さくても」ってことでしょうかね。鎧は身体の大きさに合わせて調節できる仕組みがついていました。写真は実際に騎馬試合で使われる鎧です。左胸のくぼんでいるところを、槍で突き合います。

この騎馬試合、以前は危険なのでスタントマンを使っていたこともあるらしいですが、今は地元の人が騎士を務めているらしいです。危険な競技なので恐いとも仰っていましたが、その分栄誉を得られることが出来ればとても光栄なので、とても誇らしいと仰っていました。

次回のLandshuter Hochzeit開催は2009年夏とのこと。2008年末には詳細が決定するとのことです。この時説明してくださった方が、Landshuter Hochzeitはぜひ見ておくべきだし、騎馬試合も見に来て欲しいと仰ってくださいました。またLandshutでいつもお世話になっている人も、もし見に来たいなら席を手配しておくと仰ってくださいました。2009年夏までドイツにいるのかどうかはまだ分かりません(決めていません)が、もしその時ドイツに住んでいないとしても、どこからかLandshuter Hochzeitは見に来たいと思いました。

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