ぱっくしゅたちおーん

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▲Packstation▲

写真は駅前などに設置されているPackstationというもの。ドイツの郵便局であるDeutsche Postの子会社で、Deutsche Postの小包配達を担当している国際宅配の大手企業DHLが設置しているものです。

このPackstation、写真のもの以外にも形は色々ありますが、基本は無人で営業されており、24時間利用することが可能です。それで何のためにこのPackstationがあるのかと言えば、ここで郵便小包の受け取りが出来るのです。先日amazon.deから送られてきた荷物は、ここに受け取りにいったのです。

日本と同様、ドイツでは郵便小包配達時に住民が不在の場合は不在通知がポストに入っています。大体はオレンジ色のものです。その不在通知を持って指定された郵便局に行けば、小包を受け取ることが出来るのも日本と同様です。

もちろん再配達の依頼や転送の依頼も可能です。しかしながらドイツの郵便局の場合、再配達で指定できるのは日であって、日時ではありません。つまりその日のいつ荷物が再配達されるか分からないために、再配達を指定した日にはずっと家にいなければなりません。日本のように自分の指定した3時間単位ぐらいならまだ待てますが、夕方に来るかもしれない荷物を朝から待ち続けるのはとてもいやです。

そんな訳で私は不在通知が入っていると、指定された郵便局に取りに行くのですが、その郵便局がまた不便なところにあるのです。私の家からだと近くのU-Bahn(地下鉄)の駅まで10分ほど歩き、そこでU-Bahnに乗り2駅目で降りるとその郵便局があるのですが、その駅は不在通知が入っていたときにその郵便局に行くだけのためにしか利用しません。

不在通知を持って郵便小包を取りに行くには身分証明書(私の場合パスポート)が必要ですが、それは日本でも同じこと。日本の場合は更に印鑑が必要なので、その点はサインで済ますことの出来るドイツの方が楽かもしれません。

不在通知を持って郵便小包の受け取りに出かけた際に何といっても面倒なのは、そこでかなりの時間並ばないとダメなことです。ドイツの郵便局の場合、ハガキや手紙を出すのも、小包を出すのも、郵便貯金に関する窓口も全部同じなのです。郵便局のカウンターの前に1列に並んでいずれかの窓口が開くのを待つのですが、これがとても時間がかかるのです。ほとんど全ての郵便局ではカウンターは1つだけ、そこに窓口が5つぐらいあるのですが、全部開いていることはまれです。ハガキや郵便を出したりするだけなら、窓口で一人当たりかかる時間はしれていますが、郵便小包を出すのに不備があって手間取ったり、郵便貯金のちょっとした質問を窓口でされると、かなりの時間その窓口は利用できないことになります。

そのような理由から大抵郵便局に出向くと、カウンターの前には列が出来ています。不在郵便物の受け取りが出来るのは、日本でも集配を行なう大きな郵便局に限られていると思いますが、ドイツでも大体同じだと思います。日本のように集配局とまでは決まっていないのかもしれませんが、地域の割と大きめな郵便局が指定されることが多いように思います。大きな郵便局なので利用者も多いですが、大抵は先ほど記したようにカウンターが1つに対して、並ぶことが出来る列は1つなのです。München(ミュンヘン)の場合、Marien Platz(マリーエン広場)近くの大きな郵便局ですらカウンターが1つしかありません。私の知っている限りMünchenでカウンターが二つ以上ある郵便局は、Hbf.(中央駅)前の支店だけでしょうか。そのような大きな郵便局にカウンターが1つだと、混雑するのも当たり前で、手紙1つ出すのに10分並ぶというのは割とありふれていることです。クリスマスのシーズンになると、その列が郵便局から外に出ている光景を目にすることが良くあります。

私のように一人暮らしで仕事を持っていると、家を不在にすることが多く、その間に荷物が届くと当然ながら不在通知が入っており、せっかくの休日を荷物を取りに行くという行為だけで1時間ぐらいつぶさねばなりません。それはかなり面倒なのです。おまけに指定される郵便局が遠いため、重い荷物だとそれを持ち帰る労力も大変なものです。

image00087.jpg前置きがかなり長くなりましたが、その手間や時間を節約してくれるのがPackstationなのです。Packstationの利用には予め申込みが必要ですが、インターネット上で出来るので簡単です。ここで登録すると数日後にDHLカラーの黄色い真四角な郵便物が書留で送られてきます。中には左の画像のようなGoldcardというたいそうな名前の付いたクレジットカード大の利用者カード、利用説明書、Packstation用のPIN、Packstationのウェブサイトを利用するためのPIN、近くのPackstationを検索するためのCD-ROM、そして広告をかねたクーポンなどが入っています。あっ、書き忘れていましたが、Packstationを利用するのに登録料とか手数料といった類のものは一切必要ありません。

Packstationに郵便小包が届くようにするためには、下記のようにそれ専用の住所に送らせる必要があります。

Namae Myouji 申請したPackstationの利用者名
0123456 Goldcardに記されたPackstation利用者番号
Packstation 012 Straßeの部分に自分が利用したいPackstationの番号
01234 City Packstationの郵便番号と都市名

っといった具合です。利用登録時にどのPackstationを利用するか記すところがあるのですが、通常は自宅の近くのPackstationを指定してやればよいと思います。しかし、そのPackstationだけ利用出来るわけではなく、ドイツ国内に700くらいある何れのPackstationを指定することも可能です。職場の近く、学校の近くなど、その時々の自分の状況によって、自分の好きなところを指定できます。私の場合は職場と自宅の中程の駅にあるPackstationを指定することが多いです。

Packstationに荷物が届けばSMSやメールでその旨を知らせてくれるように登録することも可能です。従って仕事中に荷物の到着を知り、帰宅途中にPackstationによって荷物を持って帰るといったこともできます。

荷物の受け取りの際に必要なのは送られてきたGoldcardとPackstation用のPINだけ。Goldcardに記されている自分専用のPackstation用番号を知っていれば、Goldcardも必要ありません。

指定したPackstationに出向き、Goldcardを持っていればそれを差し込みます。持っていなければPackstation用番号を打ち込むと、PINを要求されます。PINを正しく打ち込めば届いた荷物に関するデータが表示されますが、それで正しいと承認すれば荷物の入っている棚のドアが開きます。荷物を受け取り、ドアを閉めると受け取り完了です。とても簡単です。

着払いを指定されている場合は、銀行のキャッシュカードなどを差し込んでそのカード用のPINを打ち込めば、支払いが完了するようになっています。

Packstationは荷物を受け取るだけではなく、送ることも可能です。その際の送料も銀行などのキャッシュカードで決済できます。おまけにPackstationから送ると送料が少し割り引かれるなど特典があります。

私のように家を不在にしがちな一人暮らしの労働者にとって、Packstationはとても便利なものです。私の住居と同じ建物に住んでいる管理人さんは、不在がちな私に気を使って「荷物がある場合は私宛に送らせて良いからね」と仰ってくれますが、そこまで甘えられないのでPackstationの存在はとても助かります。

自分が荷物を送らせるときには予めそのPackstation用の住所を指定できるので問題ないのですが、そうでない場合、つまりいきなり小包が送られてこられるような場合には、当然送り主は自宅の住所に送ってくるので不在通知が入っているということがPackstationの問題でしょうか。もっとも、この場合の不在通知が指定する受け取り先はPackstationになっています。不在通知をPackstationの読み取り機にかけると、同様に荷物が受け取れるようになっています。最近はPackstationの登録者でなくとも、不在の際にはPackstationを受け取り先とした不在通知が入っていることが多いらしいです。

もうひとつの問題は、荷物の配送業者がDHLでないとダメだという事。設置者がDHLなので当然です。通販業者や送り主がDHL以外を利用している場合は、Packstationの住所では依頼できません。もっともドイツにおいて個人が利用できる宅配業者は、DHL以外ではごく限られたものでしかありません。「探せば」あると思いますが、わざわざ探すよりは郵便局に行く方が簡単ですから。何事にも選択肢の少ないドイツならではのサービスでしょうか。

ドイツで日本的「サービス」を期待できることは稀なように思います。Deutsche Postも以前に比べたらサービスは良くなったと聞きますが、使い勝手が悪いことには変わりありません。そんな中、このPackstationのようなサービスはとても珍しく、また利用者の視点に立ったサービスとして評価できるのではないでしょうか。

日本でも既に同様のサービスとしてPOST CUBEがありますが、大きなターミナルぐらいにしかなく、またターミナルの営業時間に合わせられているため受け取りは24時間可能ではないところが多いです。私が日本に住んでいたときは、自宅から徒歩1分のところに集配局があり、幸いにもそこで荷物を受け取ることが出来たため、POST CUBEは利用したことがありませんでした。したがって両者の使い勝手を比較することは出来ませんが、24時間営業、ドイツ国内700箇所に設置というところからして、今のところ使い勝手の良さという印象ではPackstationの方が上のように思います。

Packstationも今のところドイツの割と大きな都市にしかないようなのですが、これからどんどん設置されていくことでしょう。このような消費者の視点に立ったサービスがドイツで今後も増えていくことを期待します。

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