みずをもとめて

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▲Walchensee▲

写真はMünchen(ミュンヘン)から南に約75kmほどのところにある湖、Walchenseeの様子です。その後方に見えるのは、アルプスの山々です。Walchenseeに面したJochbergの山頂から撮影しました。

月曜日の仕事が休みだったのと天気予報が「おおむね晴れ」だったので、どこかに行こうと日曜日に思い立ち、近場で適当な山を探して出かけることにしました。先日初めて購入した登山靴と、これまた先日初めて購入したデジタル・一眼レフ・カメラを試しに色々使ってみるためにです。

Münchenからそう遠くもなく風景の綺麗そうなところを考えると、「これは芸術家達の愛した場所、Kochel am See(コッヘル)しかないだろう!」と自分の中ではちゃんとした理由で選ばれました。Gabriele Münter(ガブリエーレ・ミュンター)が撮影した写真の中には、Wassily Kandinsky(ワシリー・カンディンスキー)とKochelに滞在した様子が写っているものがあります。またFranz Marc(フランツ・マルク)はこの地に眠っていますし。

MünchenからKochelへはDeutsche Bahn(ドイツ鉄道)で乗り換え1回を含めて約1時間で到着します。そこからバスに揺られること数分で登山口に到着です。

その登山口から登ることの出来る山は2つあるのですが、今回はJochbergの方にしました。理由は登るのが簡単だからです。簡単だと言ってもロープウェイやケーブルカーや登山鉄道があるわけではありません。ちゃんと自分の足で登らなければなりません。しかし小学生ぐらいの子供のいる家族連れでも登れるような難易度です。幾ら試し履きしたからといっても平地で数時間のみの新しい登山靴ですから、難易度の高い何時間もかけて歩くようなところは色々心配があります。無理をしないことにしました。

Jochbergの標高は1567mです。登山口自体すでに標高が860mぐらいのところにありますから、実際にはそこから700mぐらい登ればよいだけです。700mぐらいの山を登るのはそう大したものではないですから、子供連れの家族にも推奨される山だというのはよく分かりました。

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▲Kochelsee▲

このJochberg、2つの湖の間に挟まれるような形でそびえています。北はKochelsee、南はWalchenseeです。今回は山にも登りたかったのですが、実は一緒に湖も見たい、もしくは行ってみたいとも思っていました。Münchenに住んでいると小さな川しか水辺がないので、夏ぐらいはちゃんとした水辺に行ってみたいという要求が自分の中で高まっていたのです。泳ぐことはしないのですが、水辺でぼんやりとしているのが好きなのです。そのようなわけでKochelは私の目標というか願望に沿った地でもありました。

バスを登山口で降りると、そこからずんずんと登っていきました。その日の天候はやや雲が多く出ているものの、「おおむね晴れ」の天気予報通りにお日様も顔をのぞかせている良い天気。登りのほとんどは森の中を歩いていました。木漏れ日の差し込む中を森林浴をしながら歩きました。

新しく買った登山靴は足にフィットしていてとても良い感じです。これくらいの山ならば登山靴でなくともスニーカーなどでも登れたと思います。ただ履いていて安心感があるのとないのとでは大きな違いです。登山の途中ではガレ場などを歩きます。その際にスニーカーだと足の裏が痛くなりますし、足首をひねる可能性もあります。今までのスニーカー登山だと足場ばかり気にして周りを見る余裕も少なかったのですが、登山靴でガレ場を歩くと、足の裏も痛くないし足首もがっちり守られているので捻るようなこともありません。従って周りの景色を楽しみながら歩く余裕が出来ました。

また途中湿ったところを何カ所か歩きましたが、その際にも登山靴では安心して歩くことが出来ました。スニーカーだとすべるようなところも、登山靴はしっかりとグリップしてくれます。またスニーカーだと靴が濡れると中まで水がしみこんでくることがあるのですが、登山靴はその心配がありません。中に水が入ってくると冷たいのもありますが、それ以上に不快感を感じます。その不快感を感じながら山を歩くと、山に入った楽しみが半減すると言っても過言ではないと思います。登山靴でその心配がなくなりました。

結局その日一日登山靴を履いて過ごしましたが、靴擦れずることもありませんでした。痛みは少しありましたが、それは靴自体によるものではなく、長く歩いたことによるものです。これならもう少し本格的に登山に挑戦しても大丈夫そうです。

今考えればスニーカーで登山など、無茶なことをしていたと思います。スニーカーで心配だった点はこの登山靴でほとんど解消されたといっても良いと思います。高かったのですが、これだけの結果を残してくれるのなら文句はありません。良い買い物が出来たと思います。お店の人は登山靴の定番だと言っていましたが、その理由がよく分かったような気がします。

ずっと森の中を歩いてある程度の高度のところまで来ると、2つの湖が木の間からチラチラ顔をのぞかせるようになりました。1つは水面が綺麗な緑色をしています。「どんな湖なんだろう。」と興味がどんどんと膨らんできます。

頂上付近まで行くと森がとぎれ湖全体が見渡せるようになってきました。最初に見えた湖が1枚目の写真のWalchenseeです。この湖の湖面が緑色に見えていたのです。私のカメラの腕では上手く表現できていないのですが、本当に綺麗なエメラルド・グリーンをした湖面です。後ろに見えるアルプスの山々との風景は月並みですが本当に「絵のよう」で美しかったです。時間が経つのを忘れて、写真を撮るのも忘れて、ただただそこに立ちつくしてしまいました。

頂上まで行くと今度は反対方向にKochelseeが見えました。2枚目の写真がそれです。こちらはWalchenseeに比べると小さく、湖面の色もごく普通の湖でしたが、それでも充分綺麗です。砂浜のようなものも見えました。天気が良ければMünchenまでも見渡すことが出来るらしいです。

湖の右の端に写っている小さな町がKochelですね。MünterやKandinsky、Marcはここに立ち、私と同じ景色を見たのでしょうか。そんなことを考えながら山頂で1時間ほどぼぅっと風景に見とれました。

新しく購入したデジタル・一眼レフ・カメラを色々試すために持っていったのですが、今回はあまり出番がありませんでした。というのも景色に見入ってしまったからです。ただただ綺麗なものがあると、何も考えずにぼぅっとしてしまうようです。それではカメラマン失格ですね。

いくつか撮った写真を今回は2枚使いましたが、これはあまり満足のいくものではありません。構図も納得いっていないし、色の再現性もうまくいっていません。私の少ない語彙力で表現した感動を補ってくれるような写真は結局撮ることが出来ていませんでした。もっと数多く写真を撮らなければ、腕は上達しないのでしょう。今後は綺麗な景色に見とれるのも良いですが、写真を撮るのも忘れないようにしなければと思いました。

下山の際はWalchenseeの方へ向いました。Walchenseeには人が多くいるかなと思いましたが、平日だったためかあまり人はいませんでしたね。暑かったので、1時間ほど岸に座って涼を取りました。近くに行ってもキレイな緑色をしていていました。靴を脱いで足をつけてみたのですが、冷たくてとても気持ちよかったです。疲れがすーっと抜けていく感じでした。

日曜日に思いついた月曜日の登山ですが、Kochelを選んで良かったと思います。ここが芸術家達に愛された地であるというのは、その理由が何となく分かりました。

今回の登山では失敗もありました。以前のエントリーにも記しましたが、準備を怠り、強く日焼けをしてしまいました。「雲も出ているような空だし、森の中を歩くから日差しもそんなに強くないだろう。」などと安易に考えてしまったのが間違いでしたね。1週間近く経ってようやく痛みも赤みも治まりつつあります。登山に日焼け対策は必要ですね。これは次回に活かしたい経験でした。

MünchenにはKochelに限らず、近場にこのような良い場所はまだまだたくさんあると聞きます。ドイツの夏は短いですから、天気の良い休日にはなるべく山や湖に出かけていきたいと思います。次は少しでも良い写真が撮れるといいのですが。

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6 Responses to “みずをもとめて”

  1. cheasneko says:

    写真とてもきれいーと思いました。
    満足のいく写真ではないということですが・・・。
    私も9月に珍しく3連休がとれそうなので、
    いい景色のところに行こうと思ってたんですが、
    カラフル兄ちゃんの日記を読んで
    ますますいく気になりました!

  2. colorfullife says:

    「いい景色のところ」って具体的にはどこか予定はあるの?

    四国にはバイエルン州のようにまだまだ自然が残っているところがたくさんあるだろうね。四万十川や吉野川の源流の辺りはとてもよさそう。Walchenseeにも負けない、エメラルド・グリーンの川面がみられることでしょう。

  3. ega says:

    Prienの近くに
    Kampenwandという山があり、
    途中までゴンドラで移動できます。
    景色がとてもよかったのを覚えています。

    よかったら次の行き先の候補地にどうぞ。

  4. colorfullife says:

    とても有益な情報をありがとう。

    職場の同僚とこの夏に一度、Prienの方へハイキングに行くことを計画しています。彼に場所選びなどすべてお任せしている状態なのですが、Kampenwandを知っているか聞いてみたいと思います。

    個人的には湖の見えるところって良いなと思うようになってきました。山に登った後に湖に降りる。そこで涼を取る。これが良い感じです。

    もしKampenwandへ行ったら、そのときはここで報告します。

  5. cheasneko says:

    まだ特には決めてないんだけどね、イメージ的には九州かな。
    九州大好き、なの。
    予算的に四国内になる可能性もあるけどね。

  6. colorfullife says:

    九州いいねぇ。長崎とか熊本とか好きやねん。

    阿蘇山は昔一度行ったことがあるけれど、とてもきれいだった記憶があるわ。今の時期の阿蘇山って、結構良いかもね。なんとなくそう思いました。