おかさーふぁー

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▲Eisbach im Englischen Garten in München▲

サーファーとはサーフィンをする人の事を指しますが、そのサーフィンをする場所といえば海ではないでしょうか。

サーファーと同じような格好をしていても、実際はサーフィンをしない人のことを陸(おか)サーファーというようです。

では写真のようにサーファーの格好をしてサーフィンのようなことをするけれど、海ではなく川でする人のことは何というのでしょうか。これが本当の陸サーファー?

その昔バイエルン王国の首都であったMünchen(ミュンヘン)には、多くの観光客を惹きつけるいわゆる観光スポットというものが目白押しです。そのなかでも一風変わった観光スポットとして名高いのが、写真のEisbach(アイスバッハ)ではないでしょうか。

EisbachはMünchen市内を南北に流れるIsar(イザール川)の水を、Englischer Garten(英国庭園)に引き込んで出来た人工の小川です。

Isarから引き込まれた水がEnglischer Gartenに流れ込む最初の場所は、Prinzregentenstraße(プリンツレーゲンテン通り)に面したhaus der kunst(ハウス・デア・クンスト)のすぐ東側にあります。

ここで流れ込む水の勢いは強く、写真のように常時1m程度の波が立っています。この波を利用してMünchenのサーファー達は波乗りを楽しんでいるわけです。「海のないMünchenでサーフィン」といった感じで取り上げられることも多く、ここMünchenやドイツでは勿論のこと、日本を始め様々な国でちょっとした風変わりなサーフィン・スポットとして知られているようです。

ここはいつ通っても人だかりが出来ているのですが、私が通ったこの日も例外ではありませんでした。多くの人が橋の上や川の両岸から、ここでサーフィンをする人たちを見守っていました。

写真のように、このEisbachで同時にサーフィンが出来るのはひとりのみです。後の人は左側の人たちのように、順序よく並んで順番を待ちます。ベンチなども置かれていて、快適そうですよ。写真では見えづらいですが、右側の岸にも人が何人か待っています。

サーフィンといえば波の上を波の進行方向に向って滑走するものですが、このEisbachのサーフィンはそういうサーフィンとはちょっと異なります。サーファーは流れ出てくる波に向ってサーフィンをするのです。

川底に設けられた起伏のせいでしょうか、この波の出口に1箇所だけ大きく波が出来るところがあります。写真でもすぐにお分かりいただけると思います。聞いた話によると、この波が出来ることは計算済みで設計されたようです。そしてこの波が氷の山のように見えることから、この川がEisbach(氷の小川の意)と名付けられたようです。実際の由来ががどうであるかは、確認しなければなりませんが。

その1箇所だけ出来る波の上に乗り、サーファー達は後方に流されないようにバランスを取りながらサーフィンをするのです。ですから海でのサーフィンのように、波の前方への進行に併せてサーファーもすべるように前に進んでいくわけではありません。前にも進まず後方にも進まないようにしているのですから、当然見た目には1箇所に止まっているように見えるのです。

サーフィンといっても私たちが良くテレビで見かけるようなサーフィンとは、ここでのサーフィンは似ていても別物のように思えます。

サーフィンとはサーフィングをすることを主な目的としたスポーツです。サーフィンというスポーツ名の由来もここにあります。しかしここでいうサーフィングとは、波の上部から下部へと波の上を滑走する事を主に指していると思われます。Wikipediaにもそのように書いていました。

サーフィングとは、波の上部(トップ)から波の下部(ボトム)へと波の表面(サーフェイス)を滑降すること又は波の進む力を推進力としてクルーズすることをいう。

サーフィング – Wikipedia

ということは波の流れに向っている時点で、サーフィングとは言えないことになります。

もっとも波の表面、つまり英語で言うところのsurface(サーフェイス)をすべる行為をみなsurfing(サーフィング)と呼べるなら、ここEisbachでの行為もサーフィンと呼べると思いますが。

いろいろ書きましたが、見物としては十分面白いです。すごく上手な人もいますし。波の上でクルクル起用に回ったりしています。

もちろんデビューしたばかりで波に10秒ぐらいしか乗れない人もいますが、それもそれでほのぼのとした雰囲気を作り出していて良いと思います。

夏の暑い時期は見ているだけで清涼感があり、とても涼しげです。

ここからEnglischer Gartenに流れ込んだEisbachはこの先で小さな滝になり、そこでEisbach、Schwabinger Bach、Köglmühlbachと3つの小川に分かれます。その辺りで幾分流れは緩やかになり、今度はそこで人々が泳ぎを楽しんでいます。Englischer Gartenとそこを流れる小川は、Münchenの人々にとって憩いの場であることが一目見るとすぐに分ります。

もっともこのEisbachでサーフィンをすることも、この先の小川で泳いだりすることも「生命を脅かす危険がある」ということで「公的」には禁止されています。Eisbachでサーフィンが行なわれている場所にも、それについて書かれた看板が立っています。しかしながらサーファー達はお構いなしです。

禁止されているとは書きましたが、その禁止行為を行なったということで逮捕されたという話は聞いたことがありません。もしそんなことをするとここEnglischer Gartenでは、一日に数千人という逮捕者が出ることになるでしょう。また人々は憩いの場を取り上げられたことに反撥するでしょうね。

この小川でサーフィンをしたり泳いだり、川辺でのんびり過ごしている人たちの姿を見ると、とてもほのぼのとした気持ちになります。ということでここがルール通りサーフィンが禁止になったり遊泳が禁止になったりしたら、残念に思うと思います。まあルールが定められている以上、そうなっても仕方ないとも思いますが。

実際嫌がらせで禁止しているわけでもなく、ここの小川で命を落とす人もいるみたいですし。今年も聞いた話では2人は亡くなっているそうです。

無茶な行為で死者が増えることになるようなら、小川の利用への規制は強まると思います。そうはならないように、私も含めて利用者は気をつけねばなりませんね。特にサーフィンは季節を関係なく行なっていますので、冬場の事故には気をつけて楽しんで欲しいものです。せっかくの憩いの場ですから、悲しい話は聞きたくありません。


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▲Eisbach im Englischen Garten in München▲
▲Google マップより▲

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