
▲München Hauptbahnhof▲
写真はMünchen Hauptbahnhof(ミュンヘン中央駅)の様子。時間は2:30ぐらいでしょうか。いつもならひっきりなしに電車が行き交うにぎやかなHbf.も、この時間は電車もなく静かな様子でした。
9月2日〜9月4日にかけてドイツ北西部の町、Münster(ミュンスター)で行なわれているSkulptur Projekte Münster 2007(ミュンスター彫刻プロジェクト)に出かけてきました。その際にDeutsche Bahnを利用したのですが、その電車が3:24発の電車だったのです。したがってこのような変な時間にHbf.にいたというわけです。
Münsterへはこれまで何度か行ったことがあり、地理的なことは大体把握していました。Münsterがどれだけの大きさの街で、旧市街地をぐるっと回るならどれくらいの時間がかかるのか。それで当初は1泊2日の旅行にしようと思っていました。それぐらいあれば十分Skulptur Projekte Münster 2007の作品群も見て回れるだろうと。またお金も節約しようと思いましたし。
ただMünsterの天気を調べていると、私が滞在しようと思っている期間は2日とも雨でした。もう1泊延泊すると、3日目は曇りとなっています。雨が降っていると屋外にそのほとんどの作品があるSkulptur Projekte Münster 2007の場合には、作品を見に行くのにとても苦労しそうです。
それで自分が出せる予算をさんざん計算した上でもう1泊延泊することにし、最終的に2泊3日の旅行になりました。Skulptur Projekte Münsterは10年に1度の展覧会。ここで宿泊費など諸々の費用50Euroぐらいをけちって満足することなく帰るのは、もったいないという結論に達したのです。
日程が決まったのでホテルを予約した後は、電車の予約です。9月4日まで仕事の休みをもらっていましたが、9月4日まで泊まる事にしたので次の日は仕事です。したがって日をまたいで9月5日に到着することを、なるべく避けたいと考えました。帰りをその日のうちにMünchenに到着するためには、Münsterを16時頃には出ねばなりません。これですんなり帰りの電車が決まりました。
行きの電車は日程同様色々考えてしまいました。少しでもMünsterでの滞在時間を多く取ろうと思えば、早い時間にMünsterに着く電車に乗らなければなりません。つまりMünchen発は早朝です。それで調べると3:24にMünster行きの電車があったのです。しかしそれは早朝というよりも夜中。「いくら何でも早過ぎちゃうかな。」と思いました。
2時間後の5時台にも電車が1本ありました。3時台の電車に乗るとMünsterには10時頃に着きます。5時台だと12時頃に着きます。朝2時間でも多く眠れる方が良いかと、最初は5時台の電車にしようと思っていました。しかしながら電車の中で寝られるということを考えると、3時の電車でも良さそうです。Münsterでの滞在時間も多く取れることですから、結局3:24の電車にしました。
さてその3:24分発の電車ですが、直接はMünsterへは行きません。Münsterに行くためには、途中Köln(ケルン)という街で乗り換えねばなりませんでした。私の乗る電車がKölnに着くのは8:05。KölnからMünster方面への電車は8:11発です。
乗り換え時間が6分。Deutsche Bahnを利用されたことがある方なら分ると思いますが、結構無謀な乗り換え時間といっても良いでしょう。日本ならよほどホームが離れていない限り、6分は余裕のある乗り継ぎ時間です。しかしここはドイツ。それも電車を運行しているのは「あの」Beutsche Bahn。決して余裕があるとはいえない数字です。幾らドイツの誇るICE(ドイツの新幹線のようなもの)とはいえ、他の電車と同じで遅れます。それもかなりの頻度で。ICEが5時間近く走って全く遅れないというのは、私の過去の経験からいってもありません。それくらい常にICEは遅れます。
走っていて遅れるのは、まだわかります。途中様々な予期しない要因もあるのでしょうから。しかしDeutsche Bahnのすごさを私はこの3月にも経験しています。
その時もMünsterに向ったのですが、電車が遅れました。当時選択したのは5時台ぐらいの電車だったと思います。MünchenはICEの始発駅なので、普通発車時刻の少なくとも10分前にはホームに電車が泊まっています。それが他の都市から来て折り返し出ていくICEであろうとも、車庫から来たICEであろうとも。私がその時選択した電車は車庫からのものでした。
しかしながら発車時刻の10分前になっても5分前になっても電車は入ってきません。遂に発車時刻になりました。それでも電車はやってきません。周りの人に聞いても私と同じ電車を待っているので、ホームを間違ったわけではないようです。「どうしたのかなぁ。」と思いつつ待っていると、発車時刻から10分経ったときに電車が入ってきました。そして当初の発車時刻から20分近く遅れて、その電車は発車したのでした。もちろんその電車は途中でも遅れ、結局予定到着時刻より30分遅れて目的地に着いたのを覚えています。
そのような出来事はごくごく普通に起こるDeutsche Bahnですから、6分の乗り換え時間では不十分なのは分っています。5時台の電車を選択していると、Kölnで11分の乗り換え時刻がありました。しかしそれよりもこちらを選択したのは、当初から電車が遅れることを見込んでのことです。
乗換駅に遅れて到着すると、乗り換え予定の電車は大抵出発しており、次の電車まで1時間程度は待たねばなりません。したがって朝5時台の電車に乗って12時に着くというように予定していても、13時頃になるのは目に見えています。したがって少々早くても3時台の電車で10時到着のものにし、電車が遅れても午前中には到着できるようにとの計算を働かせました。
さて今回の電車は幸いにも遅れて出発することはなさそうです。なぜなら私がHbf.に着いたその時には、もう私が乗るべき電車はホームに入っていましたから。写真の右の方に見えづらいですが小さく写っています。本来ならば違うホームから出発なのですが、この日は写真のホームからに変わっていました。まあホームが変わるというのは良くあることです。乗り換え時間がKölnで6分しかない以上、大事なのは時間通りに全てが進むことです。ホームが変わっていようが、時間通りに出発するなら何も問題ありません。
出発時刻の約10分前に電車に乗り込めるようになりました。昨日から睡眠を取っていなかった私は乗って座席に座るなりウトウトしはじめます。それでも電車が出発したこと、Hbf.から2駅目のAugsburg(アウグスブルク)を通過したことは覚えています。しかしその後はほとんど通過駅の記憶はありません。気がついたらFrankfurt (M) Flughafen(フランクフルト空港駅)でした。大体それが7時ぐらいでしょうか。3時間ぐらいはぐっすり寝ていたことになります。
まだ頭は完全には目ざめてはいなかったものの、あと2駅で乗換駅のKölnであることはすぐに分りました。それと同時に配られた列車運行表と時計の時刻を照らし合わせて、ばっちりと目が覚めました。なんと珍しく今のところ遅れていないのです。むしろFrankfurtには数分早く着いたようでした。
どうせ遅れるだろうと思ってKölnの駅で朝ご飯でもと考えていたのですが、どうやらうれしい誤算となりそうです。
結局電車はその後もFrankfurtの次の駅Bonn(ボン)へ予定時刻通りに到着・出発。そのまま順調に進み、Kölnにも予定時刻通りに到着したのです。
Deutsche Bahnの乗り継ぎのある長距離列車に乗って、初めて時間通りに到着し乗り継ぐことが出来ました。乗り継ぎは到着ホームの向かいのホームに乗り継ぎの電車が既に止まっていて、問題なくスムーズに行えました。その電車は5分ほど遅れましたが、もう乗り継ぎはなかったので私には関係ありません。無事予定通り10:00ごろMünsterに到着することが出来ました。
これまで散々「Deutsche Bahnはいけてない!」と公言してきた私は、心の中で「Deutsche Bahn、すみません。」と謝ったのでした。
先日のDeutsche Bahnはスト以来、車内放送が変化を見せた話は以前のエントリーで記したこともあります。「ストをやって利用者に迷惑をかけて、おまけにサービスも悪くて最悪だ。」などと私はこれまでDeutsche Bahnを評価してきましたが、あれ以来やはりサービスが向上したのでしょうか。単純なもので日本では当たり前の電車の接続がドイツで初めてうまくいっただけで、「Deutsche Bahnもなかなかやりよるな。」などと私の中では評価が上がりました。おかげで旅の始まりも楽しく迎えることが出来ました。
帰りに待っていた罠もこの時は知るよしもなかったのでしたから・・・
さてMünster滞在も楽しく、Skulptur Projekte Münster 2007も満喫。予定通りに全ては進み、後は帰るだけとなった9月4日の夕方。予約した16:03の電車に乗るために、Münster Hauptbahnhofには15:30にはもう到着していました。
帰りもKölnで乗り換えです。今度は11分の乗り換え時刻があります。KölnまではMünsterから電車で2時間も乗らないことから、遅れてもそう大したことはないだろうと行きの出来事ですっかりDeutsche Bahnを信頼しきっていた私がそこにはいました。
駅について掲示板で発車ホームを確認。発車までまだ少し時間があったので、ホームのベンチで座って待つことにしました。私の利用するホームと反対側にあるホームでは、なんだか騒がしく案内放送がされています。どうも逆方向のHamburg(ハンブルク)方面は、線路の工事による都合でかなり遅れがあるようです。「かわいそうに。」と人ごとに思いつつ、ホームで自分の電車を待っていました。
私がそのホームで待っている間に、2本の電車が到着・出発しました。次はいよいよ私の乗る電車です。出発時間の10分ぐらい前でしょうか。案内が掲示板に表示されました。私の予約した電車です。「よしよし。順調そうだ。」などと思っていたのもつかの間、再度ちらっと表示を見ると同じ時刻発の全く別の電車が表示されています。回りもざわざわし始めます。耳を澄ませて聞いてみても、周りの人も混乱しているようです。遠くに見えた駅員の回りに、たちまち人だかりが出来ます。近寄ってみました。
皆さん電車の表示が変わったことについて、駅員に質問しています。その質問に対する駅員の答えを注意深く聞いていると、衝撃の発言が駅員から飛び出ました。
駅員「本日のICE○○号(私の乗る予定の便)は欠便です。」
「はぁ?出発まであと5分なんですけど・・・」心の中でそう思いました。
しかし、ここはドイツ。みんな割と素直に受入れます。表示されているよく分らない電車に、とにかく乗ってくれとのことを駅員は伝えていました。それでみんな納得です。ドイツ人は素直です。駅員の回りに出来ていた人垣はそれでなくなりました。
でも私は日本人です。納得できないので聞いてみました。
私「なぜこの電車は欠便なのですか?Kölnへ行ってこの電車に乗りMünchenに帰りたいのです。それは可能ですか?」
駅員「とりあえずこの代わりの電車でDortmund(ドルトムント)まで行ってください。そこからKöln行きの電車があるはずです。それでKölnに行って、その電車に乗ってください。」
私「でも、乗り継ぎが11分しかKölnでないのに、乗れないのでは?そもそもDortmundでKöln行きの電車にすぐ乗り換えられるのですか?そして結局なぜ電車は来ないのですか?」
駅員「なぜ来ないのかは私にも分りません。でも代わりの電車があるから良いではないですか。Köln行きの電車はDortmundからあります。すぐ出るかどうかは私には分りませんが。あなたがKölnで予約した電車に乗れないとしたら、残念ですね。」
「がーん。こいつあほや。やっぱDeutsche Bahnや。」行きに私が信頼したDeutsche Bahnの偶像は、ここでもろくも崩れ去りました。Deutsche Bahnのサービスはやっぱり今までのDeutsche Bahnとは変わりないようです。
結局代わりの電車はMünsterを15分遅れて出ました。この時点で私がKölnで予約した電車に乗れなくなったことは決定です。当初の予定より15分遅れた上に、予定になかったDortmundで乗り換えねばならないのですから。
幸いにもDortmundでKöln行きの電車は、ほぼ待ち時間なく捕まえることが出来ました。しかしKölnに到着したのは、私の予約した電車が出発して30分も経った後でした。結局Kölnで30分待って次のMünchen行きのICEに乗り、予定より1時間遅れで私はMünchenに到着したのでした。
帰りの電車では車内でもいかにもDeutsche Bahn的な対応のする車掌に出会い、うんざりしながらの帰路となりました。もうDeutsche Bahnを少しでも信頼することはないでしょう。その方が楽です。どんな悪いサービスを提供されても、「それはDeutsche Bahnだから。」で納得できるようになるでしょうし。
旅の最後は後味が悪くなりました。しかしMünsterへの旅が楽しかったことは事実であることが、まだ救いでしょうか。Kasselへの旅はどうなる事やら。
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電車が遅れたことに対しての保障は
何もしてくれないようですね。
「最終的に、無事故で明るいうちに
目的地に着いたのだからいいではないか」というのが
DBの言い分なのでしょう。
でも、特急料金の意味はどうなるんだろう。
電車が来なくても、だれも車掌さんをどついたりせず、
「やれやれ、またか」と納得して
代わりの電車に乗るドイツ人たちも忍耐強いと思います。
でも、多くの人がサービスに期待をしない風土だから
サービス向上精神も芽生えないのかもしれませんね。
上の歯8本見せて「ありがとうございました」なんて
聞いたら仰天しそうです・・・
そのとき一緒にコンパートメントに乗っていたドイツの人が教えてくれた情報では、1時間以上電車が遅れると代金の20%を返還要求できる権利があるそうです。でも手続きが面倒だとか。
それと現在消費者保護の観点から、電車の遅延に関する新たな法案が検討されているとも教えてくれました。中長距離列車では30分以上の遅れで、遅れた時間に対して3段階で購入代金に対する返還金額の割合が定められるようになるみたいです。1時間遅れると50%の返金を要求できるとかいうように。
この裏付けはまだ取っていないので確かな情報ではありません。ただもしそれが本当で政府がそういった動きをしているなら、Deutsche Bahnの運行遅延の問題はドイツ人としても見逃しがたいということでしょうかね。