いきなり

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▲Air France▲

日本への一時帰国の日、2時間ぐらいの睡眠時間だったにもかかわらず、久々の帰国で気持ちが高揚していたせいもあり、すっきりと目ざめることが出来ました。

その高揚感と共に、大きな荷物を引きずって、Bus(バス)とS-Bahn München(Sバーン/都市近郊列車)を乗り継ぎ、Flughafen München Franz Josef Strauß(ミュンヘン・ヨーゼフ・シュトラウス空港)へと向います。

私が乗る予定の便と同じ便を利用して一時帰国した奥さんを、2日前に同じ経路で見送りにいっていたので、かかる時間や手続きの内容が予め分っており、気持ち的に随分余裕がありました。

気にかかるものがあったとすれば、20kgに制限されている荷物の重量と、やや曇りがちの天気だだったでしょうか。

空港へは、予定していた時間通りに到着しました。私の利用するAir Franceは、Flughafen München Franz Josef StraußではTerminal 1(ターミナル1)からの利用になるので、そちらに向います。

手続きは、奥さんが利用したように、自働チェック・イン機を利用しました。時間帯が早いのもあり、空いていたので、並ばずにチェック・イン出来ました。順調です。

チェック・イン後、荷物を預けることになるのですが、先ほども記したように、20kgとされている、荷物の重量制限を超えていないかどうかが心配です。カウンターにいき、恐る恐る荷物を台に乗せてみました。示された重量は、18.7kg。問題ないようです。安心しました。

考えてみれば、3日分の着替えとおみやげしか入れていないのですから、重くなる要素は特にありません。むしろ、18.7kgもあったことの方が驚きなのかもしれません。恐らく、5kgかそこらは、スーツ・ケースの自重だったのでしょう。私のスーツ・ケースはえらく頑丈なので、とても重いのです。

手荷物検査では、手荷物として機内に持ち込むことにしたカメラについて、実際の作動をチェックされた以外、特に問題もなく、スムーズに通り抜けられました。

それにしても、手荷物検査はいつも緊張します。特に不審なものを持っている訳でもないのですが、ビクビクしながら通ってしまいますね。

時間に余裕があったので、出発ロビーではボーディングまで、のんびりとコーヒーを飲みながら待っていました。パリ行きの朝早い便であったので、回りはビジネスマンが多かったのでしょうか。スーツを着込み、ノート型パソコンで何やら作業をされている方が、目に付きました。

私は搭乗ゲート近くのベンチで待っていたのですが、ボーディングの予定時間の30分ぐらい前でしょうか、搭乗ゲートの変更を知らせるアナウンスがありました。同じゲートから出発する、私の利用する便の一つ前の便が遅れていて、まだそこに停まっているからだとのこと。

搭乗ゲートは、変更になったものの、ボーディングの時間は予定通りでした。機内に入り、座席を見つけ、荷物を片付けて、自分の席に座ります。隣はドイツ人老夫婦でした。

席に座った後、私は窓側だったので、出発まで外をぼんやりと眺めていました。しかし、そのとき、「んっ?」と思うことが。窓の外がみるみるうちに暗くなり、雪が舞い始めたのです。

S-Bahnに乗って、空港に向うときにも天気が悪いとは思っていたのですが、まさか、その日、雪が降るとは思いませんでした。それまでの数日間は暖かく、ドイツの冬としては珍しく、青空も見えていたからです。奥さんを空港に見送りに来た日も良い天気でした。天気予報でも、その日は快晴とまではいかなくとも、晴れであるとなっていたのです。なので、雪が降るとは、予想できませんでした。

窓から見える雪は、時間と共に強くなっていきます。すぐ横のゲートに停まっている別の飛行機の機体が、うっすらとしか見えないほどでした。イヤな予感がします。

そして、そのイヤな予感は的中します。機長から機内放送があり、「悪天候のため、しばらくここに待機します。予定では、11時まで、ここに待機することになります。」とのこと。機内は、ややざわつき始めます。

私の利用する便は、9時35分にMünchen(ミュンヘン)を出発し、11時20分にパリのL’aéroport de Roissy-Charles-de-Gaulle(シャルル・ド・ゴール国際空港)に到着する予定でした。そして、そこから、13時30分発の便で日本に向けて出発する予定です。乗り換え時間は2時間です。

しかし、機長によると、11時まではMünchenを飛び立てないとのこと。Münchenからパリの所要時間が、2時間程度になっていますので、それを考えると、11時にMünchenを離陸すれば、13時にパリに到着する計算です。なんだか、乗り継ぎが怪しいものとなってきました。

小心者なので、いつもならこの時点でそうとう焦っているはずの私なのですが、なぜだかこの時は非常に落ち着いていました。

落ち着いていたと記しましたが、なんだか少し違う気がします。おそらく、「パリでの乗り継ぎには間に合わない。」と、もうすっかりあきらめていたのだというのが正解でしょうか。したがって、「時間がない。乗り継ぎに間に合わないかもしれない。どうしよう。どうしよう。」などと考えなかったので、落ち着いていられたのだと思います。

ドイツに来て学んだことの一つに、「公共交通機関は遅れるもの」というものがあります。日本に住んでいると、例えば電車などは時刻表通りに運行されているのが当たり前なのですが、ドイツではそうではないことが、よくあります。

遅れていても、来るならまだマシです。私が毎日利用するバスは、たまに来ないときがあります。そして、何もなかったかのように、次の時刻にバスがやってきたりするのです。それを既に私は、今年2回経験しています。

そのようなドイツなので、公共交通機関が遅れたぐらいでいちいち腹を立てていたら、こちらの寿命が縮むだけです。そのことに対して謝られることもまず無いので、腹を立てるだけばかばかしいのです。腹を立てたところで、何も変わらないのです。それを学習しました。したがって、もう公共交通機関に遅れがあろうとも、腹を立てることは無いようにしようと、普段からかまえています。

ということで、今回の飛行機の遅延も、腹を立てても仕方ないと思い、早々にあきらめました。ましてや今回は、Air Franceのせいではなく、天候のせいなのですから。

窓の外の変わらぬ景色を見ているのにも飽きて、いつの間にかウトウトしてしまっていたようなのですが、飛行機が動き始めた振動で目ざめました。時間は10時45分ぐらいだったでしょうか。機内放送で何かを話しているので、聞いてみると、なにやらこれから作業を行なうので、そちらに向うとのこと。その後、滑走路に向い、離陸するとのことでした。

私たちを乗せた機体は、その後、作業場で翼になにやら液体を吹き付ける作業が行なわれました。作業後、予定通りに離陸。時間は、11時15分頃です。2時間後にパリに到着したとして、13時15分。13時30分発の乗り換え便には間に合わなさそうな時間です。その後のことは、パリについて考えようと、離陸後ひたすら眠り続けました。

次に起きたのが、パリに到着した着陸の衝撃ででした。かなりぐっすり眠っていたようです。時計を確認してみると、12時30分ぐらいだったでしょうか。正確には覚えていませんが、確かそれぐらいの時間だったような気がします。2時間のフライト予定だと思っていましたが、随分早く着いたなと感じたのは覚えています。

「まだ乗り換えに間に合うかも。」そう思うと、目がすぐに覚めました。L’aéroport de Roissy-Charles-de-Gaulleでは、Aérogare 2のTerminal Dに到着する予定です。乗り継ぎ便が出発するAérogare 2のTerminal Fへは、徒歩で10分くらいです。「なんとかなるかも。」そう思い、急いで機外へ出ます。

が、到着したのは、Aérogare 2のTerminal C。それでもTerminal Fとは隣どうし。「間に合う。」と思ったのもつかの間、バスに乗るように案内されます。「はぁ?」と思って聞いてみると、「バスでTerminal Dに向います。」とのこと。「意味わからーん!!!」と思いつつも、指示通りにバスに乗ります。

ただでさえ時間がないのに、このバス、ご丁寧に、Terminal C→Terminal A→Terminal B→Terminal Dという一番遠いルートを選択してくれました。

Terminal D到着時に、時計は13時5分頃をさしていました。そこから私はL’aéroport de Roissy-Charles-de-Gaulleをダッシュしました。近年運動不足で、身体がなまっていた私とは思えないほどの俊足で。奥さんがあの姿を見たら、きっと惚れ直してくれるだろうと思うほどのダッシュを見せました。

で、Terminal Fに到着したのが、13時10分過ぎ。出国検査と荷物検査は、幸いなことに待ち時間無し、トラブル無しで通過し、出発ゲートに付いたのが13時15分のこと。「ボーディングを断られるかも。」と心配しながら、息も切れ切れで辺りを見渡すと、沢山の日本人旅行者の姿が。どうやら、ボーディングの時間が遅れているようです。何とか乗り継ぎに間に合ったようです。

30分遅れでボーディングが始まり、結局予定より1時間遅れで私の乗った便は、日本へと旅だったのでした。

Kから、「Air Franceは乗り継ぎとか含めて、色々あるから気をつけて。」とアドバイスを受けていたのですが、そのままでしたね。

2年半ぶりの一時帰国の出だしから、このようなトラブルに見舞われました。「このトラブルが、この一時帰国最大のトラブルだろう。」と考えていたこの時の私は、なんとものんきな旅行者でしたね。


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▲Flughafen München Franz Josef Strauß▲
▲Google マップより▲


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▲L’aéroport de Roissy-Charles-de-Gaulle▲
▲Google マップより▲

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