やーれすあうすしゅてるんぐにせんはち

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▲Jahresausstellung 2008▲
▲www.200-jahre-kunstakademie-muenchen.deより▲

今年で創立200周年を迎えたAkademie der Bildenden Künste München(ミュンヘン芸術アカデミー)ですが、現在、毎年の恒例となっている、Jahresausstellungが現在開催されています。

上の画像は、そのポスターです。在校生であるAnuk Miladinovicの作品が元になっているようです。Miladinovicのサイトを訪れてみると、このポスターで利用されている図柄とは逆の組み合わせ、すなわち上半身が戦闘機で、下半身が馬の図柄もあることに気がつくのですが、シリーズで描いているのでしょうか。詳しい説明が見つからなかったので、よく分りませんでした。

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▲Mamiko Takayanagi▲

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▲Klasse Zeniuk▲

この2枚の写真は、上のものが、私のブログでも何度か紹介したことのある、Takayanagi Mamikoさんの作品で、下は、そのTakayanagiさんが指導を受ける、Jerry Zeniuk教授のクラスの学生の作品が展示されている部屋の様子です。Takayanagiさんには今回は招待されませんでしたが、勝手に観に行ってきました。

Takayanagiさんの作品を含め、このクラスの全ての出品作品は、同じ大きさのキャンバスで統一されていました。作品タイトルや、素材や制作年など、私がその場で探してみたときには見つからなかったので分りません。

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▲Seung-il Chung, Unsichtbare Grenze(2008)▲
▲Reis, 300cm x 100cm x 170cm▲

この作品も、私のブログで何度か紹介したことのある、友人Seung-il Chungさんのものです。彼は、いつもまめに私を展覧会に招待してくれます。今回のJahresausstellungも、彼が招待してくれました。

Magdalena Jetelová教授のもとで彫刻を学ぶChungさんが、今回のJahresausstellungに出品していたのは2作品ありますが、写真はそのうちの1作品です。

展示室に入ると、彼の設置した巨大なオブジェが目をひきます。一見すると巨大なチーズのようですが、よく見ると米から出来ていることが分ります。西洋のチーズが東洋の米から。タイトルと合わせて考えてみると、彼のこれまでの作品にも貫かれているコンセプトが見え隠れします。

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▲Pfaff 64628▲

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▲Pfaff 64628▲

この作品は、Jahresausstellungの中で最も目立った場所に設置された、最も目立った作品で、最も私が気に入った作品のうちのひとつです。

Akademie der Bildenden Künste MünchenのAltbau(旧館)1階(日本式2階)のホールに設置された、「Pfaff 64628」という作品は、地上階のロビーを通る形でぐるっと巨大な輪になっている布に、1階のホールのミシンがひたすら模様を編んでいくようになっています。

Olaf Metzel教授の学生一同が作成したこの作品は、昨年に比べて、力作が多いように感じられた今年のJahresausstellungの中でも、特に目立った存在であり、人々の関心も集めていたように思います。

さて、今年のJahresausstellungを見て感じたことは、絵画部門の元気のなさでしょうか。それは別段今年のJahresausstellungに限ったものでもなければ、Akademie der Bildenden Künste Münchenに限ったことでもないとは思います。それを知っていてなお、その元気のなさが気になりました。

例えば先のTakayanagiさんのクラスの展示室、私は割と熱心に見ていましたが、私の他の観客は、ざっと一通り目を通して退室という方が多いように思いました。長く見ている方でも、2〜3分といったところではないでしょうか。

私はTakayanagiさんが出品していたので、10分も20分もこの部屋に立ち止まり作品をながめました。しかし、Takayanagiさんがここに出品していなければ、どうだったでしょうか。恐らく私も、軽くながめた程度で退室していたと思います。

キャンバスのサイズを統一したのは、何らかの意図があったのかもしれません。しかし私には、それがまず失敗のひとつだったように思います。

キャンバスのサイズは、画家にとって、また作品にとって、それなりに意味を持っていることだと思うのです。それを先にサイズありきで統一してしまったがために、画家それぞれが持っている良さが消されてしまったのではないでしょうか。そして統一されたキャンバスのサイズは、割と大きなものだったため、そのサイズに力量がついてきていない作品も見受けられました。

私としては、それぞれの画家が、描きたい作品を描きたいと思う大きさで描けば、状況はもっと違ってきたのではないかと思います。

キャンバスのサイズが統一されていたこの展示室では、作品から作品へと視線を移しても、代わり映えがしないように感じられる上に、作品によっては、明らかにサイズが大きすぎるものもありました。したがって、視線が散漫になり、作品を見る集中力を持続するのが難しかったです。

それでも一部の作品は、キャンパスのサイズにも負けない、堂々とした出来映えを誇っていたのが、私にとっては救いでした。絵画は好きな分野であるだけに、将来世に出て画家でなるであろう彼女等、彼等には、もっともっと頑張って欲しいと思うのです。私には、そのような才能がないだけに、余計に。

絵画部門には、絵画好きゆえに手厳しくコメントしてしまいましたが、Jahresausstellung全体の出来を見ると、私はとても良かったと感じています。昨年観たJahresausstellungは、ちょっと残念なところがあったと思っていただけに、余計に今回のJahresausstellungの出品作品の出来が良く思えました。Akademie der Bildenden Künste Münchenが、設立200周年という記念の年ということで、学生達も気合いが入っていたのでしょうか。

Jahresausstellungは、2008年7月5日までです。もう少し時間が残されていますので、興味のある方はぜひ出かけてみてください。


大きな地図で見る
▲Akademie der Bildenden Künste München▲
▲Google マップより▲

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