ふるさとはとおくなりにけり

image00380.jpg
▲日章旗▲

日本へ一時帰国していた親友Kが、再びドイツに戻ってきました。ということで、Kも私も仕事が休みだった今日、久々にお茶でも飲みましょう、ということになります。お茶と言うことで、München(ミュンヘン)の中心地、Marienplatz(マリーエン広場)で15時に待ち合わせて、そこからocui [open cuisine]へと向かいました。

Kには、私がドイツに来る前から、いろいろとお世話になっており、その縁あって、こうして仲良く付き合わせてもらっているのですが、そういうのを抜きにしても、話が合うというか、ウマが合うというか、私にとっては、貴重な存在です。

そのKと、久々に会ったこともあり、Kの日本滞在時の話から、仕事の話まで、くだらないことも、真剣な話も、いろいろ交えながら、ありきたりな言葉ですが、時が経つのも忘れるほど、話し込んでしまいました。

その、ocui [open cuisine]からの帰り、少し雨が降っていたのですが、日本での滞在時に、台風にあったKは、その雨で思い出したように、そのときのことを話してくれます。話は、台風時の人々の様子を伝える、TVを見たときのことでした。

TVの画面では、そのとき、台風によって、それ以上の運行は危険だと判断され、電車が動かなくなったために、多くの人々が、駅で長時間、足止めをくらっている様子が、放映されていたとのこと。そこで、電車が動くのを待っている人々に、TV局の人がインタビューをしていたらしいのですが、ある人の発言が、Kの心に、強く引っかかったようです。

なんでも、その人は、「電車が早く動いてくれないと困ります。会社に行けないじゃないですか。」というような発言をしたとか。

何年かドイツで職を持ち、働いたことのある人なら、これだけの話で、Kが何に心惹かれたか、すぐに分かることでしょう。

そう、Kは、電車が止まるぐらいの強風の中、それでも、会社に行けなくて「困る」と言った人の気持ちが、あまり理解できなかったのです。そして、Kがそこまで言うこともなく、話の分かった私も、これまた、同じように、このことを捕らえていました。

私たちの中では、「電車が止まるぐらいの強風である以上、それは命に関わる危険も考えられるのだから、無理してまで、会社に行こうと思わなくても良いのでは。」という考えが、すぐさま浮かんだのです。

このことを、会社勤めのドイツ人に話せば、ほとんどの人は、同意してくれる意見だと思っています。「いや、何が何でも、会社に行くべきだ。」という人がいるなら、それは貴重な意見だと言えるでしょう。

しかし、日本で、こんな考えだと、会社勤めは出来ないようですね。私もKも、日本では会社勤めの経験がないので、どうしても、ドイツでの考え方になってしまうようです。

ドイツ人は、自然災害のような、その人の意志や努力でどうしようもないことが原因で、起こってしまったことに対しては、あきらめが早いというか、とても寛容です。したがって、「台風が来て、電車が止まったので、今日は会社に行けません。」と言われれば、「はい、分かりました。」で、事が済みます。非常に簡単です。むしろ、そのような状態の中、びしょ濡れでがんばって会社に出てきたならば、みんなに驚き、ひかれてしまうでしょう。

日本人とドイツ人、どちらもまじめで、似たような国民性を持っていると言われるけれど、ドイツで暮らし、ドイツ人に接してみると、実際は、日本人と、大きく違うなと思うことも多々あります。これは、そういった例のひとつでしょうか。

とは記しつつ、Kも私もドイツに永住する気はありません。つまり、日本で職を探さなければなりません。そうなるとやっぱり、「台風なんかには負けない!」ぐらいの強い気持ちを、今のうちから、養っていかなければならないということですね。ふむー。


より大きな地図で www.colorfullife.net を表示
▲ocui [open cuisine]▲
▲Google マップより▲

Similar Posts:

Comments are closed.